申告書を作っていると、仕事の対象が決算数値と税法と税務署であるかのように思えてきて、一体誰のために仕事をしているのかわからなくなり、仕事のベクトルがずれていきます。税法に照らして妥当な申告書を作ることが大切なのは当然ですが、その決算は経営者と従業員が血のにじむ思いで一年間かけて稼いできた価値の集合体です。
そんな決算書に込められた思いを共有しながら、経営者の気持ちをよみとることが必要です。私たちが条文や数字だけをみて人をみなくなったとき、お客様は「冷たい」と感じるのです。
職員にとって一番大切なのは条文力ではなく、そんな思いをよみとることのできる人間力です。